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12月議会で山口りつ子議員が行った一般質問の大要です。


国にTPPの情報公開要求すること、TPPの影響調査を実施すること

まず、環太平洋連携協定に関する本県の対応についてお尋ねします。

政府は、大筋合意を受けた「TPP関連政策大綱」を決めました。今年度の補正予算や来年度予算編成に反映させるものの、具体的な対策は来年秋までに詰めるという方針です。秘密交渉で大幅に譲歩した大筋合意の全容を公開せず、政府が情報を独占したまま「対策」を打ち出すなどというのは、本末転倒です。

TPPは12カ国の交渉が大筋合意したといっても、まだ協定の全文すら確定せず、各国の署名や批准の見通しもはっきりしません。

わが国が大きな被害を受ける農業分野について、国会決議はコメなど重要5項目について関税の撤廃や引き下げを認めず、それができなければ交渉脱退も辞さないと明記しましたが、それがどう担保されたのかも不明です。 これらの検証を抜きに、「TPPの影響は限定的」だと宣伝されても信用できません。

JA福岡中央会は、本議会に提出した「要請書」において、農業の現場では将来への不安と『農産物の重要品目の聖域確保を求めた国会決議が守られておらず裏切りだ』と厳しい批判の声をあげました。知事は生産者の怒りを、どう受け止めておられるのでしょうか。

少なくとも「大筋合意」のすべての分野の情報公開を行い、本県農業や経済に与える影響の試算など、速やかな情報提供を政府に求めるべきだと考えます。あわせて北海道など多くの都道府県が実施・あるいは実施を検討している独自の影響調査や試算を本県も行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。

答弁―国にTPPの情報公開要求すること、TPPの影響調査を実施すること

  • 今回のTPP協定の大筋合意により、我が国は世界全体のGDPの4割近くを占める経済圏へ参加できることになる一方で、農林水産業については、一部影響が懸念されるところである。
  • こうしたことから県では、国に対し、大筋合意された内容について、農林水産業に与える影響への懸念も踏まえ、国民に十分丁寧な説明を行うよう要請してきたところである。
  • 交渉結果を踏まえた影響額試算については、国が年内を目途に試算を公表するとしており、その結果を踏まえ、県として、どのような対応が必要か検討する考えである。

子どもの貧困対策

連日のように報道されている「子どもの貧困」ですが、福岡県の就学援助率は22.62%と全国5番目に高く、子どもの貧困が最も深刻な県の一つだという指摘があります。

県は福祉、教育、労働、住宅など多分野にまたがる「子どもの貧困」に特化したワンストップ窓口として、複数の「相談所」を設置する構想をもっていると報道されましたが、歓迎すべき決断です。本県は、現状をどう捉え、どんな対策を講じようとされているのか、知事の見解をお聞かせください。

子どもの貧困対策を考えるとき、即効性のある施策は、学校教育法第19条、就学援助制度の充実です。昨年1月施行の『子どもの貧困対策の推進に関する法律』、8月の『子どもの貧困対策に関する大綱』でも、「就学援助の活用・充実」が強調されています。そこで三点、教育長に伺います。

第一は、文科省が今年10月6日に各都道府県教育長に発した「通知」の受け止めです。「通知」は「援助の必要な児童生徒の保護者に対し、もれなく就学援助が実施されるよう更に取り組みを充実していただく必要がある」と、市町村教育委員会に対する指導援助の強化を強く要請しています。政府は「大綱」で、就学援助制度の周知状況を公表していますが、本県の直近の状況と今後の取り組みを伺います。

第二は、生活保護基準の見直しに関する取り組みです。政府は平成25年8月から三年連続して保護基準を切り下げましたが、他の制度にできる限り影響が及ばないようにすることを基本的考え方としています。

本県も就学援助基準は生活保護の「一点何倍」の市町村が大半ですが、平成25年度から就学援助率が下がっています。文科省「通知」を市町村に単に送付するだけでなく、就学援助の活用充実をはかるという「大綱」の立場で周知徹底を強めるべきと考えますが、ご所見を伺います。

第三は、準要保護の就学援助の費目拡大についてです。準要保護の就学援助は要保護に準じるとしていますが、本県の場合、平成22年度から要保護児童生徒に支給されているPTA会費、クラブ会費、生徒会費を支給している市町村は7自治体しかありません。準要保護の就学援助の支給費目については少なくとも要保護児童生徒に準じて支給されるよう地方交付税で財源措置がされています。県教委は市町村に対し、費目拡大を働きかけて頂きたく、教育長に伺います。

答弁―子どもの貧困対策

  • 本県の子どもの貧困の現状は、生活保護や就学援助の受給率を勘案すると、貧困状態におかれている子どもたちの割合も全国以上になるものと認識している。
  • そのため、県では、今年度中に、子どもの貧困対策推進計画を策定し、教育、生活、保護者の就労、経済的支援など様々な関連分野の施策の充実を図るとともに、子どもの成長段階や家庭環境に応じた効果的な支援を行うため、県内数か所に、ワンストップの相談窓口を設置することについても、検討を進めているところである。
  • このような取り組みを通じて、関係部局一体となり、子どもの貧困改善を図っていく。

答弁―就学援助の周知

  • 本県において、平成26年度に就学援助制度の書類を入学時に学校で配布している市町村の割合は60.7%、毎年度の進級時に学校で配布している市町村の割合は57.4%にとどまっている。
  • 県教育委員会としては、市町村に対し、入学時や進級時に全ての児童生徒に申請書類を配布するほか、できるだけ多くの広報手段を通じて就学援助の周知徹底を図るよう指導を行っており、取組が十分でない市町村に対しては、更なる指導を行ってまいりたい。

答弁―生活保護基準の見直しに関する取り組み

  • 就学援助のうち、要保護児童生徒に対する援助について、国は生活保護基準の見直しに伴う影響ができる限り生じないよう対応するとしている。
  • 県教育委員会としては、市町村に対し、準要保護児童生徒に対する援助についても、国の方針を理解した上で適切に判断するよう要請してきたところであり、引き続き周知徹底に取り組んでいく

答弁―就学援助の支給費目拡大

  • 就学援助は学校教育法で市町村に実施が義務付けられているものであり、準要保護児童生徒に対する就学援助で、どのような費目を支給対象とするかは、それぞれの市町村が実態に応じて判断することとなっている。
  • そのため、県教育委員会として支給費目について市町村に指導を行うことは困難であるが、市町村が必要な就学援助を行えるよう、国に対して財政措置の充実を要望していきたい。

住宅リフォーム助成の有効性に関する総合調査と助成制度創設

知事は本県の景気は緩やかな回復傾向にあると説明されましたが、福岡県景気動向一致指数は28.6%と3か月連続で50%を下回り、低い水準が続いています。安定的な景気回復には個人消費の活性化策が必要であり、住宅リフォーム助成制度は最も効果的な施策のひとつです。

現在、県内過半数の31市町が独自に実施し、経済効果は15倍から30倍に達します。市町村を応援し、その波及効果をさらに上げるため、秋田県、佐賀県などに続いて本県も、制度創設を決断する時ではないでしょうか。知事にお尋ねします。

国土交通省によれば、昨年の県内個人建築の工事予定額は3117億円に達し、リフォーム額は推計で1360億円でした。

県民の6割が今の家に住み続けたい、33%が改善や住み替えを要望しています。助成制度が創設されれば、老朽化した住宅のリフォームが進み、空き家を減らす対策にもなります。建築業に従事する若者の激減が社会問題になっていますが、新制度の創設は、仕事と賃金を増やし、これからの福岡の建築を担う技術者を育てることにもつながります。高齢者や家族の安心、健康増進など、社会福祉の観点からのメリットも少なくありません。

こうした様々な角度から、「住宅リフォーム助成の有効性に関する総合調査」を実施し、その結果を速やかに公表し、制度設計に踏み出すべき時期にきていると考えますが、知事のご意見を伺い、質問を終わります。

答弁―住宅リフォーム助成の有効性に関する総合調査と助成制度創設

  • 住宅リフォームは、内容も広範囲で多岐にわたり、個人の財産として、所有者が自らの考え方で行うことが基本であると考えている。このため、リフォーム一般に関する助成制度の創設は困難であると考えている。
  • しかしながら、県としては、耐震改修の促進や既存住宅の流通市場の環境整備といった観点から、戸建て住宅の所有者に対する耐震改修費補助や、既存住宅の購入者に対するリノベーション補助を実施しているところである。
  • また、県が助成を行っている地域商品券発行事業において、いくつかの商工会では、発行する地域商品券の一部を住宅リフォーム等に特化する商品券を発行されるなどの工夫が行われている。
  • 国においては、既存住宅の長寿命化と質の向上に資するリフォームの先進的な取り組みを支援する「長期優良住宅化リフォーム推進事業」を平成25年度から実施している。
  • 今後も、このような取り組みを県民に広く周知していくとともに、リフォーム相談会や中小工務店を対象とした講習会を実施することにより、リフォーム市場の活性化を図り、空き家対策や建築技術者の育成につなげてまいる。このようなことから、リフォーム助成に関する調査を行うことは考えていない。

第二質問―住宅リフォーム助成の有効性に関する総合調査と助成制度創設

住宅は個人の財産だからリフォームの調査や助成はしないとの答弁でした。ところが国は既存の統計調査では実態の把握はできないと「建築物リフォーム・リニューアル調査」を行い、調査の必要性を繰り返し指摘しています。

国は来年の税制改正大綱で「3世代同居のための改修に減税」や佐賀県は佐賀に住んで福岡に通勤すれば1万円の特急代支給、JR新潟県は移住したら奨学金と引っ越し代支給などのニュースが報じられています。

本県も積極的で斬新な政策を打ち出し、市町村の施策を後押しして元気福岡にしていくべきではありませんか。住宅リフォーム助成制度の実施を再度要望し質問を終わります。

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