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わが党は、これまで一貫して再生可能エネルギーの推進を主張してきました。住民本位の市民共同発電所などで太陽光発電事業が始まるなどの各地の動きを歓迎するものです。ところが、全国一太陽光発電の立地が進んでいる本県で、各地から「危険な立地ではないか、環境破壊ではないか」との声があがり、私も現地視察を行う中で、住民の不安を肌で感じております。そこで(9月議会の一般質問に続き)再度質問をいたします。

飯塚市白旗山の場合

まず飯塚市白旗山のメガソーラー開発についてです。34ヘクタールも林地を開発し、メガソーラーにするという計画は、8000人の住民が住む住宅地のすぐそばで進められており、環境が一変する、山が丸裸になって災害の危険はないのかと心配されています。白旗山の周辺は土砂災害警戒区域と特別警戒区域に指定されています。砂防課にお尋ねしますが、この区域指定は土砂災害の危険があることを示すものですね。お答えください。

― 土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等は、白旗山周辺の一部に指定されております。この区域指定は、土砂災害の恐れがある区域を明らかにし、当該区域において警戒避難体制の整備をはかるとともに、住宅・宅地分譲などの特定開発行為を制限し、居住を有する建築物の構造の規制を行うなど、ソフト対策の推進を図ることにより、国民の生命及び身体を保護するためのものです。

危険であるから、災害の際は避難するようにと区域指定を行ったと。そういう区域が含まれているということですね。16000箇所に上る区域指定には大変な努力があったことを承知しております。そのうちのひとつということを確認します。

飯塚市のメガソーラー開発を行う業者が、先月10月3日飯塚市で住民説明会を行っています。この席上、業者の代表がメガソーラーの開発にあたって、砂防指定地、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域については存在しないことを砂防課で確認し、そのうえで「土砂災害ハザードマップを考慮した災害対策を計画提案した」と住民に報告しました。この開発予定地全体について「地元住民を災害から救う対策を一企業にしていただくことは有難い」と県が言っている。「県から感謝されている」とまで言い切っています。

そこで砂防課長に伺います。この様なことを、県として本当に言ったのでしょうか。まず事実関係について伺います。

― 今回のメガソーラー開発に携わっている株式会社CDFの関係者が今年9月に開発計画地の一部に、土砂災害警戒区域等があるため土砂災害防止法上問題がないか、相談にこられました。委員ご指摘のことについて、「地元住民を災害から救う事業を一企業にしていただくことはありがたい」とか、「感謝している」と申したことはございません。

森林の公益的機能は維持されるのか

「言っていない」ということを確認します。

地元住民は真剣に災害を心配し、景観が一変するメガソーラー計画に強く反対しています。市長も「メガソーラーの開発行為が非常に危険性が高いと言う事であればやめていただきたいと言っていかなければならない。」と議会で答弁されています。県として住民の声をしっかりと受け止めていただきたいと思うわけです。

9月議会における県の回答は、開発後も森林の公益的機能が維持されるというものでしたが、本当にそうでしょうか。飯塚市のメガソーラー開発計画では、森林の残存率がわずか26%となっています。ゴルフ場で50%以上、スキー場は60%以上森林を残さなければならないのに、住宅地のそばの危険区域を含む開発が26%というのは環境保全基準が、ソーラー発電を想定していないからだと考えます。

住民説明会でも「こんな宅地にメガソーラーを作らなくても、適した土地はあるでしょうに。」と言われていました。山全体をパネルで覆い尽くす今の計画で周辺の住環境は守れないのではないでしょうか。改めて担当課長に伺います。

― 森林の開発許可にあたりましては、森林法に基づき、一定量の森林を確保する環境の保全、この項目に加えまして、災害の防止、水害の防止、水の確保といった観点からも審査しております。また、許可した場合は、開発行為が完了するまで随時、調査を行い、森林法が遵守され、開発行為が許可通り行われますよう、開発行為者を指導しております。これにより、開発後も森林の持つ公益的機能は維持されるものと考えております。

公益的機能は本当に維持されるでしょうか。34ヘクタールのこの開発のすぐそばで2ヘクタールを超える開発がすでに行われました。林地開発申請が必要な1f以下で、3回にわけて行われ、あっという間に、山がはげ山になりました。これについては県が、「1ヘクタール以下で、3回に分けることは違法だ」と指摘をし、1ヘクタール以上だから林地開発の申請は必要、調整池をつくるよう指導しました。しかし今年の台風の際には、大量の土砂が流れ込み、直下の住民は大変な被害です。調整池のほうが後からできるわけですから、間に合っていないわけです。側溝は埋まり、下流の川には赤水が流れました。法の規制があっても、それをスリ抜ける、公益的機能を損なう事態は、すでに発生しております。1ヘクタール以下の開発は、もっと深刻です。

水巻町の明神ヶ辻山の場合

水巻町の明神ヶ辻山は、木漏れ日の美しいマイナスイオンを体感できる市民の憩いの山です。この山頂の木が突然伐採され、住民が驚いたというのが、ここの問題の始まりでした。0.9ヘクタール伐採の届けが、町に出されましたが、誤伐も含め実際には倍の2ヘクタールも伐採されました。そのため、町から植栽の指導がされました。6ヘクタール以上の場合行われる県と業者との事前協議は行われていません。この地域は地すべり防止区域に隣接していますから住民の不安はきわめて大きくなっているわけです。2ヘクタール伐採されたそのすぐ下で、県の地すべり対策工事が行われています。びっくりするほど近いですが、その工事内容と工事費についてお答えください。

― 地滑りとは、地下水位の上昇などにより、斜面の一部あるいは全体が滑り出す現象です。このため対策工事として、平成20年度より地質調査、地下水調査をおこない、斜面を安定させるために地下水位を下げる排水ボーリング抗をおこなっております。これまでの当該箇所の事業費総額は約2億2000万円であります。

地すべり防止法に基づく防止区域の数、現在工事中の数、工事費の総額について

2億2000万円という莫大な費用をかけて行われているわけですね。この様な「地すべり防止法」に基づく防止区域は、県内に何ヶ所指定され、内工事中の箇所は何箇所で、工事費の総額はいくらか、お示しください。

― 地滑り防止法等に基づき指定されている地滑り防止区域は現在、県内に60箇所あります。そのうち対策が概ね終わっている箇所が46箇所、現在工事中の箇所が14箇所、今年度の総事業費は約5億1000万円であります。

工事中のものが14ヶ所、予算が約5億円。そのうち2億2千万がこの工事で使われているということですが、いま工事中の水巻町の地すべり対策工事は緊急性を要するものと理解していいですね。お答えください。

― 現在対策工事をしている箇所は、緊急性を要するものであります。

水巻町の要請に対してどのような支援をしているのか

緊急性を要するというお答えでした。周辺の住民は、山のふもとに地すべり防止区域や土砂災害警戒区域等があるため、中止を強く求めています。町長は、住民の意向を受け止め、山頂に続く町道の通行を止めているため、業者は工事ができず、町を相手に訴訟を起こしています。町長の住民の側にたった勇気ある行動に、敬意を表するものです。町は樹木の伐採による地すべりなどへの影響について、県に調査を求めていますが、町からの要請に対し、県としてどの様な支援をしているのか伺います。

― 水巻町から今年5月20日に、樹木の伐採による地滑りへの影響調査の要請がありました。県といたしましても、地滑り防止区域に隣接しているため、現地で地表の状況を確認いたしました。調査時点では斜面の変状は確認されておりません。その結果については9月30日に水巻町に報告しております。

確認されていないということは、つまり、危険区域となりあわせであっても、法律上はクリアということになります。住民がやめてほしいと願い、町長も止めようとしているのに規制できない。住民説明会さえ開かずに進められている工事が、法律で規制できないわけです。私は、これは明らかに法の不備だと考えます。

水巻町の事例が示す様に、1ヘクタール以内であれば農地や地すべり等の防止区域の指定地以外は、どんなに危険なところでも、住宅地でも、急傾斜地でも、かけがえのない自然を壊しても、太陽光発電の設置が可能となっています。私はこのような現状を解決するには、法の整備と住民と環境をまもるための条例が当面必要と考えております。

再生可能エネルギーの推進については、県民の安全や環境などに配慮したものでなくてはならないと思うが

福島の原発事故後、平成23年に、総合政策課のなかにエネルギー政策室を設置し、再生可能エネルギーの推進に取り組まれています。そして、太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及が進んでいますが。この再生可能エネルギーの推進については、県民の安全や環境などに配慮したものでなくてはならないと思いますが、この点についての見解を伺います。

― メガソーラーなどの発電設備を新たに設置する場合には、例えば地域森林計画の対象となっております民有林を、1ヘクタールを超えて開発する場合におきます、森林法による林地開発許可の手続きですとか、地滑り防止区域内で地滑りを誘発させる恐れのある開発をおこなう場合におきます、地滑り等防止法による許可手続き、それから電気事業法による設備の強度や施工が一定の技術基準に適合する義務付けですとか、保安規定の国への届出、電気主任技術者の選任などの義務付けがおこなわれております。このように自然環境の保全ですとか、周辺の安全確保をはかる観点から各種の法律による手続きが定められていると理解しているところでございます。

自然環境の保全や周辺の安全確保は図られなければならない、との基本認識は共有できると思います。これは当然のことです。太陽光発電をおこなうのに、どうして命の危険を感じなければならないでしょう。貴重な自然環境を破壊する必要があるでしょうか。長年、自然エネルギーの実証実験や利活用にとりくんできた自然エネルギー研究センターの大友昭雄氏は、「太陽光は、人工構造物への設置が最も適している。大型ビルや宮崎のリニアソーラーなどが望ましい」と書いておられます。世界的には砂漠の周辺など人への影響の少ないところで、大規模な計画が進んでいるとも聞いております。最後に部長にも、確認を求めたいと思います。再生可能エネルギーの推進にあたっては、県民の安全や環境などに配慮したものでなくてはならないと思います。見解を伺います。

― 先ほどエネルギー政策室長がお答えしましたように、メガソーラーなどの発電設備を設置する場合には、自然環境の保全、あるいは周辺の安全確保を図る観点から森林法、あるいは地滑り防止法、電気事業法などの法律による規制がかけられております。再生可能エネルギーの推進にあたりましては、当然のことながら、こうした法律の規定が重視されるべきであると考えております。

法律が守られてもなお、安全確保ができていない実態があると申し上げてきたわけですけれども、県民の安全や環境などに配慮されるべきであるにもかかわらず、深刻な環境破壊が起こっております。この点については、県民の安全・環境に配慮されるべきという点について、知事に直接お伺いしたいと思いますので、保留のお取り計らいをお願いいたします。(知事への質疑は11月6日に行われることになりました。)

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