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決算特別委員会でコミュニティバスへの県の支援について質問しました。

生活交通確保対策について伺います。2002年に乗り合いバス事業の規制緩和が行われ、不採算のバス路線が廃止されるなど、県内の公共交通に大きな影響を与えています。規制緩和以降、県内いくつの路線が廃止され、どのくらいの市町村に影響があったのか、また、その総延長をお答えください。

― 平成26年度までの廃止路線数220路線、影響市町村数55市町村、廃止総延長1,571qです。全60市町村のうち、影響を受けなかった町村は、東峰村、大刀洗町、大木町、上毛町、築上町です。

すごい廃止数ですね。55の市町村ということはほとんどです。1500キロといえば、福岡から東京をはるかに超えて東北まで行ける距離ですよね。わずか10年と少しで、地域の足は本当に劇的に失われたことを示していると思います。廃止されたバス路線で、市町村が運行するなど生活交通を確保している路線はどれくらいありますか。また、その負担額もお答えください。

― 廃止後に、市町村によるコミュニティバスの運行等により生活交通確保を行っているのは83路線です。また、平成26年度のコミュニティバスの運行に関する市町村負担額は、9億3千万円です。

市町村も地域と地域の足を守るために10億近い財政支出をしながら頑張っているということだと思います。それでも失われた220路線のうちの83路線しかカバーできていません。3分の1程度です。移動の手段がなければ、買い物や病院にさえ行くことができない高齢者の引きこもりや、高校生が通学できないとなると子育て世代も住めなくなるなど、地域存続の危機です。コミュニティバス事業は大変重要だし、必要に迫られている事業で、もっと増やしていかなければならないと考えます。そうした観点からも県の助成制度は大変喜ばれていると思います。県が行っている生活交通確保対策補助制度について、その概要と実績についてお答えください。

― 生活交通確保対策補助金は、市町村のコミュニティバス運行経費や路線バス維持補助額及び市町村がコミュニティバスの車両等を導入あるいは更新する際の経費に対する補助制度として、平成23年度に創設されたものです。補助金の各年度の交付実績は、

  • 平成23年度は、28市町村に、5500万円余。
  • 平成24年度は、30市町村に、9000万円余。
  • 平成25年度は、30市町村に、7600万円余。
  • 平成26年度は、26市町村に、3400万円余です。ただし、26年度は、補助対象期間変更に伴い、9月までの半年分の実績です。
平成26年度生活交通確保対策補助金実績.png

確認ですが、県は市町村が行っている赤字補填に対して補助率を決めているということですね。収支率が50%を超えていれば、赤字補填の20%、50%未満であれば赤字補填の8%を補助、ということで制度は開始されましたね。

― 県の生活交通確保対策補助金については、コミュニティバスの運行支援を強化する観点から平成26年度に制度の見直しを行い、

  • 収支率が低いために補助対象路線とならなかった路線のうち、収支率改善に一定の努力がなされたものについて、補助を行うこととしました。
  • 補助率8%の路線のうち、一部の路線について14%に補助率を底上げする制度を導入しました。
  • 当面、現行制度を活用し、市町村を支援してまいります。

    収支率50%以上か未満かで補助率をかえてきたということですが、収支率50%以上の路線はどのくらいありますか。

    ― 収支率50%以上の路線は、平成23年度は9路線、平成24年度は7路線、平成25年度は6路線、平成26年度は6路線でございます。全補助路線の12%に当たります。

    ほとんどが50%以下ということですね。もともと不採算の路線だから廃止されたのであって、その路線で収益を上げることは大変困難です。私の地元でも西鉄が撤退した後、お出かけ交通という形でコミュニティバスが運行されていますが、対象地区は市街化調整区域であり、人口も少なく、収支率を上げるのに苦労されています。運行している業者は「地元の皆さんのためということで、引き受けていますが、どうしても赤字ですから、人件費を下げて対応し、どうにか続けているということです。」とおっしゃっています。ジャンボタクシーを走らせているこのお出かけ交通は、1日当たりの利用者は10数人なんです。それでも収支率は35%ということでした。つまり、人件費をカットしている、ボランティアのような形で運行しているということなんですよ。収支率の低いところは努力が足りないということではなく、苦難の中で、無理に無理を重ねて事業を継続していただいています。市町村による赤字の穴埋めも全額でなくわずかです。全県的にも同じ状況だと思います。 収支率が低いところへの補助が8%というのは、やはり少ないです。収支率が低いところに対しての補助率を底上げする検討が必要ではないかと思いますがいかがですか。

    ― 生活交通確保対策補助金については、先ほど述べたとおり、平成26年度に制度の充実を図ったところです。当面、現行制度を活用し、市町村を支援してまいります。

    補助率を2段階から3段階にして補助率を上げているということですが、むしろ収支率の低いところへの底上げが必要ではないかということを指摘しておきます。北九州市は、県の補助制度を活用していません。せっかくの制度が周知されていないということはないでしょうか。県の制度も活用し、できるだけ業者の負担を軽くすることが必要だと考えます。県は、中小企業振興条例を作ったばかりですが、赤字を引き受けてまでも地域振興に寄与している中小業者支援という点でも、補助制度の充実と市町村との連携が欠かせないと考えます。この点について、見解を伺います。

    ― 市町村への周知については、毎年9月から10月にかけて、翌年度の事業予定調査にあわせて、補助制度を文書で通知し徹底を図っています。市町村との連携については、地域の生活交通の課題について、市町村が住民代表や交通事業者等で協議する「地域公共交通会議」の場において必要な助言をおこなうとともに、今年度から各市町村長を訪問し、地域公共交通の活性化に向けた取り組みを説明しているところです。また、市町村担当職員に対し、交通政策に必要となる専門知識の習得や地域の課題解決についての研修などもおこなっています。

    県の制度がさらに充実改善することで、市町村は路線の拡大や利用者の利便性の向上に取り組めると思いますので、市町村の運営の実態についても聞き取っていただき、制度の充実と予算の確保をお願いします。九州各県でも同様の制度を持っていますが、熊本県で2億1000万、鹿児島県で1億4千万など本県以上の予算規模で、赤字路線に対する補助率も市町村負担の2分の1、3分の1など本県を上回っています。検討と充実を切望します。

    最後に、コミュニティバスの利便性を高める点から、西鉄の既存路線への乗り入れについて、改善をお願いしたいと思います。先ほどお話した地域ですが、合馬・道原地域から国道322号線まで運行していますが、2キロほど先のモノレール嵐山まで延長してほしいという要望が非常に強いです。ここは西鉄バスの停留所もあります。病院や買い物へ行く利便性が高まると同時に、モノレール駅が結節点になれば、タケノコで有名な合馬や市民の憩い場である菅生の滝まで、観光客が自家用車ではなくお出かけ交通を利用するという利便性も高まります。しかし、2キロほど延長することがいまだに実現していません。地域公共交通会議で協議される内容とは思いますが、交通の結節点をつなぐことは、双方に利点があり、西鉄の既得権益にこだわりすぎることなく、利用者の利便性を図る観点で、県としても助言なりをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

    ― コミュニティバスの路線は、市町村において決定されるものですが、バス事業者との利害調整に際しては、住民の利便性にも十分配慮するよう助言しているところです。今後とも、同様に対応してまいります。

    地域公共交通の確保は、地方創生のカギを握る課題でもあります。さらなる充実を重ねてお願いし、質問を終わります。

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この記事へのコメント
とてもいい質問ですね。220路線も廃止され、80路線ぐらいしかコミュニティバスが運行されていないことにも驚きました。今後は、220路線の該当の党市町村議員とも連携して、実情を調査してもらうなり、住民の要望を聞いてもらいながら、アンケート調査するのも、いいのではないかと思いながら、高瀬議員の質問と答弁を読ませていただきました。ご苦労さんでした。
Posted by 安廣和雄 at 2015年10月29日 11:24
安広さん、ありがとうございます。もともと九州各県の中で、福岡だけが補助制度がなかったのです。私も、真島さんも質問し、予算がつき、5年目です。補助率が低いのでもう少し上げたいですね。
Posted by at 2015年10月29日 21:42
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