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山口律子県議の一般質問

投稿: 2015年10月06日 | カテゴリ: 福岡県政の問題

10月2日におこなった山口律子県議の一般質問と質問に対する答弁の大要です。

  1. 玄海原発再稼働、九電は説明責任をはたせ
  2. 実効性のある中小企業振興条例が必要
  3. 設計労務単価に見合う賃上げ、建退共促進に県の責任をはたせ

玄海原発再稼働、九電は説明責任をはたせ

質問

東京電力福島第一原発の事故から4年半、いまだ10万人を超える被災者が地元に帰ることができず、生活や将来の見通しすら立っていません。

多くの国民は「ひとたび原発事故が起こればコントロールできない。とりかえしがつかなくなる」と考え、どの世論調査でも再稼働反対が6割前後で推移しています。にもかかわらず、政府と九電は8月14日、川内原発の再稼働を強行しました。絶対に許すことはできません。

九州電力は9月3日、佐賀県議会原子力安全対策特別委員会で「玄海原子力発電所の再稼働について」の説明を行いました。「再稼働の時期は明らかではないが、できるだけ早く再稼働をさせたい」と県議会に理解を求めました。

このとき、わが党の井上祐輔県議が、川内原発再稼働の際に5市5町から住民説明会の開催要求があったが、なぜ開催しなかったのか、玄海原発についても住民説明会を開催すべきだと、ただしました。

九電側は「説明会開催は考えていない」の一点張りで、「住民とはフェイストゥフェイスでやっていく」という理解しがたい答弁に終始しました。

これだけ国民的関心、国民的批判が強い原発の再稼働について、説明会すら行わず再稼働に突き進むというのは、やはり常軌を逸しています。

わが党はもちろん玄海原発の再稼働に反対ですが、何がなんでも再稼働を強行するというのであれば、少なくとも説明責任を果たすべきであり、住民説明会は開催すべきです。30キロ圏に糸島市、50キロ圏に県都・福岡市を抱える本県知事のご所見を伺います。

小川知事答弁

九州電力による住民説明会の開催について、お答えします。

玄海原子力発電所については、現在、原子力規制委員会において、新規制基準への適合性審査が行われているところです。

玄海原子力発電所の再稼働に当たっては、その安全性について、まずは、国が責任を持って確認し、国民、住民に対し十分な説明を行って理解を得ることが必要であると考えております。

九州電力においても、説明方法は様々あると思いますが、住民に対し十分な説明をしていただくことが重要と考えております。

真に実効性ある中小企業振興条例が必要

質問

中小企業振興条例を制定すると表明された時、県下の中小企業の厳しい状況を理解し経済回復にしっかり取り組まれるのだと知事に拍手を送る思いでした。ところが本議会に上程された中小企業振興条例案は残念ながら期待に程遠いといわざるを得ません。

国の中小企業憲章は「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である。」と位置づけ「政府が中核となり、国の総力を挙げて、」中小企業を存分に伸ばし、励まし、支え、そして、どんな問題も中小企業の立場で考えていくと宣言しています。

ところが県条例案前文は中小企業の「自主的な取り組みを基本とし」、基本的施策でも創業の促進を第一、経営基盤の強化を第二とするなど中小企業に対する県の姿勢は弱いといわざるを得ません。

また、経営の確保が困難であることが多い小規模企業を条例案に内包し、生産性の向上を求める県の姿勢は国が定めた小規模企業振興基本法の理念に沿っていません。新たに小規模企業振興条例が必要と考えます。

企業の99.8%、雇用の8割を担っている中小企業こそ県経済の根幹と位置づけ、県がその支援に総力を上げるべきです。

中小企業振興を進めるには基本計画の策定が重要です。そこでまず中小企業の実態や要望を知るために県・市町村の総力を挙げて中小企業の悉皆調査をおこない、計画策定や公表にはパブリックコメントを実施し、中小企業と地域社会が共に支えあっていることを、学校教育などを通して地域の共通認識にするのが大切です。

今後地域経済の循環を創出する中小企業の振興をどう進めるのか知事のご所見を伺います。

小川知事答弁

今後の中小企業の振興についてお答えします。

中小企業の振興を図るためには、中小企業の成長発展段階に応じて、的確に支援を行うことが何より重要であります。

このため、本条例案では、アンケート調査、ヒアリング調査により把握した県内中小企業の課題やニーズを踏まえ、企業の創業段階から、経営基盤の強化、さらには、新たな事業展開といった、中小企業の成長段階に応じて、施策を効果的に講ずることとしています。

また、小規模企業については、提供する商品、サービスが地域の消費に依存しているため、事業の持続的な発展を図る観点から、域外への販路拡大などについて、事業計画の策定、生産性の向上に係る支援施策を講ずることとしております。

さらに、これらの施策の推進に当たっては、県内4か所の中小企業振興事務所を核に、地域ごとに、支援体制を整備し、県、中小企業支援団体、金融機関、市町村など関係機関が緊密に連携し、地域の力を結集してこれを行うこととしています。

また、条例の実効性を確保するため、概ね3年を期間とする基本計画を策定し、毎年、県内中小企業の動向や施策の実施状況を検証し、公表するようにしたところです。

この条例に基づき、今後、中小企業者1社1社に対し、それぞれの実態を踏まえ、よりきめ細かく総合的に支援することによって、中小企業の事業の継続、成長発展を図ってまいります。

設計労務単価に見合う賃上げ、建退共促進に県の責任を果たせ

質問

全国の建設業就業者は2010年に1995年比で216万人も減少し447万人になりました。29歳以下と55歳以上の就業者の割合は、1997年はほぼ同じでしたが、2013年には29歳以下が約10%まで減りました。2025年には半減し241万人になるとも言われています。

それは福岡県の建設業就業者が10年後に半分の9万人台になり、ほとんどが50歳以上になるということです。これほど就業者が減れば災害復旧はもちろん、日常の建設工事も大変な支障をきたすことになります。建設業に若年者を呼び込むことが喫緊の課題と思いますが、知事の認識を伺います。

日本共産党県議団は、県発注の建築現場を調査いたしました。予想通り現場に若年者はほとんどいません。

ある元請業者は、「暮らしはどうか、保険や建退共に入っているかなど昼休みなど雑談の中で気をつけているが、下請けの賃金は分からない」と心配しています。

政府は20年間下がり続けた設計労務単価を3年間で28.8%引き上げ、大工職で4200円値上げの11930円になりました。しかし、実際には現場では100円200円上がった程度です。県は「適切な賃金水準の通達」を出しているだけで、賃金は民民の関係で関与できないと繰り返していますが、発注者としての責任で実態の把握が必要ではないでしょうか。

また、国土交通省が作成した新労務単価を現場に周知するポスター張り出しの徹底を急ぐべきではありませんか。知事のご所見を伺います。

公共工事を発注する際に賃金引上げと品質確保を行い、ダンピング受注を排除するため広がり始めた公契約条例を導入する時期に来ているのではないでしょうか。知事の認識を伺います。

調査した3つの現場のうち建設業退職金共済制度を申請した下請企業は2箇所が4割、1箇所は38社のうち2社という状況でした。

建退共へは中退共の加入者以外誰でも加入できます。1日310円の証紙を貼付して仕事をやめるときに退職金になる制度ですから、下請け企業の加入・証紙貼付を促進することが必要です。

建退共を普及するために県発注工事の元請業者を指導するなど実効ある政策を求めまして質問を終わります。

小川知事答弁

建設業の若年者人材確保についてお答えします。

建設業就業者に占める若年者の割合の減少が続けば、将来技能労働者が不足し、これまで建設業を支えてきた熟練技能の維持・継承が難しくなるといった課題があると認識しております。

このため、県といたしましては、

  • 建設業の重要性や仕事のやりがいといった魅力を紹介するセミナーの開催
  • 建設業の新規採用者の職場定着のための安全管理の研修や、スキルアップのための技能講習
  • 働きやすい職場環境づくりのための専門家による出張相談

といった取組みを総合的に実施することで、建設業における若年者の人材確保に取り組んでいるところです。

次に、発注者の責任での賃金実態の把握についてのお尋ねです。

技能労働者の賃金実態の把握については、国が、設計労務単価を改定するために、全国の公共工事従事者の賃金実態を調査しております。

この調査には、毎年、県が発注した工事も含まれていることから、その賃金実態も反映されております。

労働者の賃金は、その経験や技量を反映して支払われるものでありますが、国の調査に基づく設計労務単価が、毎年上昇していることから、実際に支払われている賃金も、上昇しているものと考えています。厚生労働省の毎月勤労統計調査の本県分におきましても、建設業の賃金は5.8%ほど上昇しております。

次に、新労務単価を工事現場において周知徹底するポスターの掲示についてお答えします。

今年9月、国から新労務単価の適用現場であることを示すポスターの掲示について要請を受けたところであります。

県では、これを受け、県土整備事務所等に対し発注業者による工事現場へのポスター掲示を徹底するよう指示したところです。今後、現場巡回などにより、ポスターの掲示状況を確認することとしております。

次に公契約条例の制定についてのお尋ねであります。

県が発注する公共工事に携わる労働者の適正な労働条件を確保していくことは、公共工事の円滑な執行を図る上でも重要であると考えております。

本来、賃金などの労働条件は労使間で自主決定されるものです。

こうした原則に加え、労働条件の最低基準を定める最低賃金法や労働基準法などの法令との関係の整理、とりわけ最低賃金の遵守を条例で求めることの意義など、慎重に検討すべき課題があることから、他の自治体の取組みについて情報収集を行いながら、引き続き、研究を進めてまいります。

次に、建退共制度の普及のための取組みについてお答えします。

建退共制度は、建設業に従事する労働者の福祉の増進と、雇用の安定に寄与するものであります。

このため、県では、元請業者に対し、下請業者分を含む共済証紙を購入して、下請業者に交付するよう求めているところであります。

また、その共済証紙の購入状況を確認するとともに、共済証紙が配付されることを労働者が認識できるよう、現場事務所や工事現場の出入口に「建退共制度適用事業主工事現場標識」を掲示することとしております。

今後とも、引き続き、このような取組みを進め、制度の普及に努めてまいります。

再質問

要望します。

ある中小企業経営者は会社を維持するため全国を飛び回り、それでもいつ倒産するかと苦しんでいます。商店や市場の皆さん、小規模企業はもっと深刻です。

県内中小企業の8割を占める小規模企業の困難な経営への支援や、下請け企業の公正な取引の促進、財政上の措置へ特段の取り組み強く要望します。

建退共標識はどの現場でも、ほとんど周知されていません。県は元請から下請け業者へ繰り返しの指導を要望します。

賃金はあがっていると考えているとのことですが、国の調査では三分の二が上がっていません。建退共と同じくポスターの張り出しだけでは不十分です。ポスターの徹底と繰り返しの指導を要望し質問を終わります。

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