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菜の花県政だより2022年4月号です。画像をクリックするとPDFファイルでご覧いただけます。

  • 無料PCR検査等無料延長
  • 福岡県パートナーシップ宣誓制度はじまる

ロシアによるウクライナ侵略で、桜の季節も心から楽しめない日々です。2022年度の予算議会が終わり、一般会計で過去最大の2兆1529億円余の予算が組まれました。さらに、補正予算として158億円ものGOTOキャンペーン予算も。あきれました。小倉東断層を跨ぐ「下関北九州道路」3500億円の調査費700万円余も計上されています。

一方、少人数学級の独自予算は今年もなく、「独自予算なし」の全国4つの県のうちの一つです。 新型コロナでは、一時期5万人を超える自宅待機者となりましたが、病床を削減する「地域医療構想」を国と一体にすすめ、既に4000床を削減し、さらに3000床減らす計画です。

そんな中でも、県民の皆さんから強い要求の出された、「無料PCR等検査」が実現し、継続されています。また、県立高校生に一人一台タブレットが自己負担なしで実現しました。少人数学級の独自予算はありませんが、教職員の新規採用者は1000人規模で継続しています。

学校給食用のパンからグリホサート残留農薬が検出されていることから、輸入小麦でなく、米飯、県産小麦・米粉の使用を望む声が強く出されていました。20年前には全くなかった県産小麦使用の給食用製品は、今はいくつも作られており、おいしいと評判で、農林水産部は地産地消を推進しています。

そのうち、県産小麦50%パンは、2019年22万6000個から、2020年には36万個、2021年には10か月で67万個とどんどん増えています。ウクライナの情勢を受け、輸入小麦が高騰しています。日本で作れるものは作り、食料の安全保障、地産地消、食料自給率の向上、そして安全な給食を目指したいものです。

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菜の花県政だより2022年3月号です。画像をクリックするとPDFファイルでご覧いただけます。

  • 「CO2排出削減を500事業所に働きかける」知事答弁
  • 猛毒枯葉剤成分撤去へ

3月23日、日本共産党福岡県議団は服部誠太郎福岡県知事に対して航空自衛隊築城基地での日米共同訓練にかかわる申し入れをおこないました。

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航空自衛隊築城基地において、航空自衛隊と米軍との日米共同訓練が22日から行われています。防衛省・自衛隊のホームページによれば、訓練空域は九州西方沖空域及び山口県北方沖空域となっており、米軍からはF-15戦闘機6機程度、人員110人程度が参加するとされています。

航空自衛隊築城基地ではこの間、同基地に所属するF-2戦闘機が空中での接触事故や風防の落下事故を起こしており、事故の再発が懸念されます。風防は未だに見つかっていません。また、同基地においてコロナ禍で行われる初めての共同訓練であり、昨年末には沖縄県や広島県の米軍基地で多数のクラスターが発生したことから、航空自衛隊築城基地の近くに暮らす住民は、「コロナ対策はきちんと行われているのか」と心配しています。今回の日米共同訓練に参加する110人の米軍人は、3月17日に到着し。行橋市内のホテルを利用しています。吉富町では米軍人と思われる集団が、マスクをせずにコンビニエンスストアで買い物をしているところが目撃され、行橋市内では米軍人がマスクをつけずに、酔っ払って飲食店に入る姿が目撃されています。

わが党はこれまで、航空自衛隊築城基地での日米共同訓練に反対してきました。訓練にあたっては、本県として事故防止や新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための万全の対策を取るべきと考えます。福岡県として県民の命と暮らしを守るため、以下の施策に取り組むことを要望します。

  1. 事故で県民の命や財産が脅かされることがないよう、また騒音の軽減など可能な限り生活環境の保全が図られるよう、国に求めること。あわせて、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期するよう求めること。
  2. 日米共同訓練の際、アメリカ軍人の宿泊は築城基地内で行うよう国に求めること。
  3. 宮崎県は防衛省との間で、航空自衛隊新田原基地での日米共同訓練において、米軍人の基地内宿泊を行うよう米軍と調整することを確認する文書を締結している。本県としても、防衛省との間で事故対策や騒音軽減、コロナ対策を米軍に求めることを確認する文書を締結すること。
  4. 松野博一官房長官は1月の記者会見で、国内での新型コロナウイルス感染拡大の原因が在日米軍にあるのではないかと問われ「その一つである可能性があると考えている」と初めて認めた。日米地位協定により、日本は米軍人の入国を拒めず、感染症対策は米軍が行うことになっている。日本の国内法が介入できるよう、日米地位協定の改定を国に求めること。
  5. 岩手県や宮城県や宮崎県など多くの県で、日米共同訓練の実施場所や期間、訓練の内容を県のホームページで告知している。本県のホームページでも同様の告知を行うこと。
  6. 米軍機や自衛隊機の部品が落下した際の連絡窓口を設置し、ホームページなどで県民に告知すること。
  7. 航空自衛隊築城基地では、米軍の緊急時使用のための施設が整備されており、今後、米軍による同基地の利用が増えることが考えられる。本県に基地対策課を設置し、事故対策や騒音の軽減、コロナ対策を進めること。

この投稿は、2月定例会一般質問の質疑の大要です。


わが党は、脱原発脱炭素、省エネと再エネ普及で、二酸化炭素排出量60%削減を目指す「気候危機打開のための2030戦略」を発表しました。脱炭素の取り組みが経済雇用の好循環につながるという視点は、国・地方脱炭素実現会議作成の「ロードマップ」とも重なります。

環境エネルギー政策が専門の東北大学 明日香壽川教授らが参加する「未来のためのエネルギー転換研究グループ」は、省エネと再エネで2030年までに二酸化炭素を60%削減する取り組みを行えば、新たな雇用と投資を生み出し、毎年254万人の雇用増と205兆円のGDP押上につながるとの試算を発表しました。

このグループに福岡県分の試算をしていただきましたところ、今の技術の普及で、二酸化炭素を2030年には56%〜60%削減でき、2050年には93%削減できるとのことです。本県作成の産業連関表などを用いて、雇用についても試算をしていただき、2030年まで年間56,600人の雇用と年間7900億円の地域経済効果があるという結果をえました。年間56,600人とは、トヨタ九州の5倍の雇用です。しかも毎年です。

これだけの効果をもたらす省エネ再エネの設備投資の規模は、民間も含め年4100億円と試算されました。県内GDPが約20兆円ですから、その2%分の投資がこの分野で行われることにより、雇用が25,000人程度増え、さらに省エネによる光熱費削減分が他の投資や消費に回ることで、2900億円の経済効果と23,000人の雇用増となり、さらに再エネ売電や自家消費の利益分900億円が他の投資や消費にまわるという好循環が起こり、全体として年間7900億円、56,000人という大きな経済雇用効果が生まれるということです。

では、本県の取組みはどうでしょうか。中小企業を対象とした「エネルギー対策特別融資制度」が2014年から運用されていますが、新規融資枠はわずかに4億円であり、実績は年平均で1億5000万円程度です。農業者・漁業者の「近代化資金」は、省エネ化を図ることも対象としていますが、融資枠20億円に対して2020年度実績は15億円。また、省エネ・再エネに関する無料相談窓口の相談件数は2020年度70件でしかありません。あまりにも規模が小さいといわなければなりません。

新年度、「グリーン社会の実現」予算として、約7億3400万円が計上されており、そのうち「中小企業等省エネ設備導入支援補助金」1億500万円、「省ネルギー住宅普及促進費」約1億2600万円が新規事業です。どのような内容か、お答えください。啓発予算900万円も計上されています。省エネ機器の使用で、光熱費がどれぐらい削減でき、CO₂がどれくらい減らせるか、などを具体的に知らせること、あらゆる分野で取り組むよう促すことが極めて重要だと考えます。これまでの取り組みも含め、啓発の内容をご説明ください。

再エネは、補助金などのインセンティブがあれば、大きく進むことは明らかです。地域ソーラー発電、ソーラーシェアリングや、小水力、森林対策と一体のバイオマス発電など地産地消の産業育成を強力に推進していただきたいと思います。県として、再エネの普及拡大をどのように進めるのか、知事の見解を伺います。

最後に、本県の二酸化炭素排出割合は、産業部門が41%を占め、突出しています。大口排出事業所は、2017年で、日本製鉄八幡製鉄所が875万トン、三菱マテリアル九州工場544万トンなど、大量の二酸化炭素を排出しています。石炭火力発電所も9箇所にのぼります。産業部門の取り組みは、国と産業界の自主的取り組みに任されていましたが、一体それで、二酸化炭素削減ができるでしょうか。「地域脱炭素ロードマップ」には、「国・自治体・地域企業等が一丸となって速やかに実践」と書かれています。温室効果ガスを多量に排出する事業所に対しても二酸化炭素削減に向け県として働きかけるべきだと考えますが、知事の見解を伺います。

知事、省エネに係る新規事業について

ご答弁を申し上げます。まず省エネに係る新規事業の内容についてお尋ねがございました。

まずこのうちですね、中小企業等省エネ設備導入支援補助金でございますが、これは中小企業の省エネを促進いたしますため、省エネ効果が期待できる空調、給湯設備などの更新やLED照明の導入等を行います際に、その経費の一部を補助するものでございます。

この補助にあたりましては、事前に省エネ診断を受診し、この診断に基づいた設備の更新・導入等を行うことを要件といたしております。

また、省エネルギー住宅普及促進費につきましては、既存住宅の省エネを促進いたしますため、地元の工務店のみなさん等を対象とした、技術講習会を実施いたしますとともに、戸建て住宅の外壁などの断熱改修や空調、給湯設備などの更新といった省エネ改修工事に対して補助を行うものでございます。

知事、啓発広報について

次にその啓発広報についてでございます。

県では、地球温暖化に関する情報を広く掲載いたしました「ふくおかエコライフ応援サイト」を開設いたしまして、本県の施策や家庭での省エネに役立つ情報などを発信しております。

その中で、例えば古い冷蔵庫やエアコンを省エネタイプに買い替えると、二酸化炭素の排出量や電気料金がどういうふうに変わるのかといった例を紹介しているとこでございます。

また、省エネに役立つ活動に取り組む家庭を「エコファミリー」としてスマートフォン上で登録できるアプリを開発いたしまして、運用を行っております。

このアプリでは、電気・ガス使用量の記録・グラフ化を簡単に行うことができますなど、家庭における自主的な取組みを促進するものとなっております。

さらに、昨年1月に実施いたしました県民意識調査によりますと、地球温暖化については、若い世代の方ほど関心が薄くなっているということから、来年度は、この若い世代のみなさんを対象に、脱炭素へ向けた行動変容を促す啓発CMを制作をいたしまして、街頭ビジョンやSNS等を使って配信をしてまいりたいと考えております。

知事、再生可能エネルギーの普及拡大に向けた取組みについて

再生可能エネルギーの普及拡大に向けた取組みについてでございます。

これまで本県では、再生可能エネルギーの普及拡大に向けまして、本県独自に開発いたしました「再生可能エネルギー導入支援システム」の活用、また専門アドバイザーの派遣などによりまして、市町村や民間事業者による導入を積極的に支援をしてまいりました。

こういった取組みによりまして、県内各地で太陽光発電が導入されますとともに、苅田町の新松山工業団地におきます3社の大型バイオマス発電設備や、中小水力発電などの様々な施設の導入が進んでまいりました。

その結果、再生可能エネルギーの導入容量でございますが、平成22年度末の30万KWでありましたが、令和2年度末には269万KWと、約9倍にまで大きく拡大をいたしました。

また、昨年11月からは、北九州市におきまして、再エネ由来の水素を製造・輸送をし、各地で利用する実証事業の運用を本格的に開始をしたところでございます。今後これらの取組みや洋上風力発電の促進区域への早期指定に向けた取組みを進めますとともに、来年度から新たに県有施設への太陽光発電設備導入の可能性調査、地域脱炭素に取り組む市町村を対象にした研修会の開催、専門家チームによる助言などを実施いたしまして、再エネの更なる普及拡大に努めてまいります。

知事、事業所に対する働きかけについて

事業所に対する働きかけについてでございます。

本県の温室効果ガス排出量の約4割を占める鉄鋼、化学などの産業分野での排出削減の取組みは、今月末に改定いたします「地球温暖化対策実行計画」の新たな目標達成のために重要でございまして、より一層の取組みが必要であると考えております。

 このため、温室効果ガスを多量排出し、その排出量について国への報告義務がある事業者が県内に持ちます約500の事業所に対し、事業者団体も活用しながら、新たな計画の周知を図りますとともに、一層の排出削減に取り組んでいただきますよう働きかけを行ってまいります。

気候危機対策について要望

気候危機対策について要望いたします。産業界に対して働きかけをしていくとの答弁は大変重要だと思います。ぜひよろしくお願いいたします。先ほど数字を示して紹介しましたように、省エネ・再エネへの投資は本県においても非常に大きな雇用と経済効果をもたらす可能性があります。県としても専門家の力を借りて試算をすべきだと思います。今の取り組みはやはり規模が小さく、これでは46%削減目標も達成できるのかと心配です。それぞれの課で取り組んでいても、細切れで全庁横断的になっておらず、どの分野にどれだけの投資を見込み、どれだけ二酸化炭素の排出を減らすのか、全体像や目標がはっきりしませんでした。気候危機は世界的な課題であり、カーボンバジェットは残り僅かです。知事もすすめる「グリーン社会」の実現に向け、地産地消のエネルギー政策に大胆に取り組んでいただくこと要望し、質問を終わります。

この投稿は、2月定例会一般質問の質疑の大要です。


昨年12月14日、JR九州のグループ会社である「JR九州住宅」に対して、県は建設業法違反で営業停止の行政処分を行いました。まず、どのような違法行為が行われたのか、また、行政処分の内容はどのようなものだったのか、ご説明をお願いします。

私は、昨年6月議会一般質問で、福岡東総合庁舎敷地有効活用事業に関わって、JR九州グループの子会社で福岡東区の「傾斜マンション」を施工した「九鉄工業」が協力会社として加わったことを不適切ではないかと指摘しましたが、知事は「要件を満たしている」ので問題ないとの認識でした。今回の事案は、特定建設業許可なしに元請け工事を行ったもので、「傾きマンション」同様、とんでもない欠陥住宅が出来上がっていました。JR九州グループの不祥事が連続する中、親会社であるJR九州の社会的責任が問われる事態ではありませんか。総合庁舎敷地有効活用の契約を見直す必要があると考えますが、知事の見解を伺います。

知事、JR九州住宅の建設業法における違反行為について

同社は、平成29年度に受注いたしました複数の建築工事におきまして、特定建設業の許可を受けずに、6,000万円以上の工事下請契約を締結。建設業の許可を受けていない業者と、500万円以上の工事下請契約を締結。雇用関係のないものを工事現場の主任技術者として配置といった建設業法に違反する行為を行いましたことから、本県といたしましては、32日間の営業停止処分を行ったところでございます。

知事、総合庁舎敷地有効活用の契約について

福岡東総合庁舎敷地有効活用事業の契約についてでございますが、お尋ねのJR九州住宅は、契約の当事者ではございませんで、契約の解除条項に該当いたしませんことから、本件契約を解除することはできないものと考えております。

この投稿は、2月定例会一般質問の質疑の大要です。


ベトナム戦争時に使用された枯葉剤と同様の成分「245T剤」が県営五ケ山ダムから1キロの山に埋設されている問題について、私は2018年9月議会で取り上げ、撤去と無害化を求めました。県は、毎年国に撤去を求めてこられましたが、国は「動かさないことが安全」などとして、40年以上も放置してきました。去る2月17日の衆議院予算特別委員会分科会で、わが党の田村貴昭衆議院議員の質問に、林野庁長官は「全国46カ所全ての埋設除草剤の撤去を念頭に取り組む」と初めて公式に答弁しました。撤去の方法、技術的知見、着手に至るスケジュール等に関し、国に丁寧な説明を求めるとともに、豪雨災害等によってダム湖に有害物質が流れ込むことのないよう早急な撤去を改めて求めていただきたいと思いますが、知事の見解を伺います。

埋設除草剤撤去の要請について

ご指摘がございました除草剤は、現在、林野庁佐賀森林管理署が、佐賀県吉野ケ里町の山林にセメントで固めまして、モルタルやビニールで覆って埋設をいたしております。

本県といたしましては、この除草剤は五ケ山ダムや南畑ダムといった水源に近い場所に埋設をされておりますことから、毎年度、佐賀森林管理署に対し、埋設地の適正な管理と、抜本的な解決に向けた対策を検討するよう、要請を行ってまいりました。

こうした中、林野庁は、近年の災害リスクの高まりから撤去を求める自治体の声を受けまして、今年度、佐賀県吉野ケ里町を含む全国4か所において、埋設除草剤を飛散させずに掘削処理する方法、手法につきまして、技術的な調査を開始しておるとこでございます。

県といたしましては、国に対し、この調査の結果を踏まえ、抜本的な処理方法を早急に確立するよう、引き続き要請を行ってまいります。

新型コロナウイルス感染症が流行して以来、補正予算案には賛成をしていましたが、今回の補正予算案には反対しました。反対討論をお読みいただければご理解いただけると思います。


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第21号議案「令和3年度一般会計補正予算(第19号)」について反対討論を行います。

本補正予算274億円余には、「保育所や福祉施設等の感染防止対策を支援」する予算14億8,000万円余をはじめ、生活福祉資金貸付事業の原資に対する助成、39億円余など必要な予算が含まれます。しかし、一方で、まん延防止等重点措置が延長され、感染拡大が止まらず、医療がひっ迫する中で、新たな「ふくおか避密の旅」キャンペーンに158億円が計上されており、緊急性もない中での巨額の予算措置には賛成できません。

オミクロン株が猛威をふるい、新規陽性者は高止まり、収束が見込めません。入院中の人は、2月17日で2090人と、コロナ専用病床1558床を大きく上回っています。病床使用率85%は全国で最も高く、極めて深刻な数字ですが、実際には専用病床の「134%」にものぼる入院患者となっています。感染者のうち94%が自宅待機となり、その数は一時期5万人を超えました。発熱外来は、無料検査で陽性になった人などで、診察を開始したと同時に午前中の診療分が埋まり、電話での予約は断り続けているとの県内病院の実態もあります。重症化する前に死亡する例が報告されており、2月17日の18名死亡は過去最多です。20代30代の死亡も発生しています。

総務省消防庁の発表では、2月13日までの1週間で救急搬送困難事案が全国で5740件と、5週連続で過去最高を更新し、福岡市で109件、北九州市で95件となっています。一般診療にも影響が及んでおり、いのちが脅かされている事態ではないでしょうか。発熱した患者から「病院代はどれだけかかりますか」との問い合わせもあると聞きます。感染拡大を止めるためには、こうした貧困層に安心して病院に行けるだけの支援を行うことこそ行政の責任ではないでしょうか。

臨時的緊急的に必要な予算を組むべき補正予算で、「避密の旅キャンペーン」に158億はあまりにも異常です。危機感が足りないのではありませんか。その予算を臨時の大規模医療施設設置や市町村が行う自宅待機者支援などコロナ対策に回すべきだということを強く申し上げ、反対討論とします。

「第6波」のピークは2月上旬にこえたとの専門家の見解がありますが、福岡県内の感染状況は極めて深刻な状況にあります。

ところが、福岡県は2月補正予算に福岡県版GOTOトラベルである「福岡避密の旅」の予算を158億円も計上していることから、危機感を持ち、コロナ対策、特に医療機関への支援を行うよう求める10項目の緊急申し入れを行いました。


危機感を持ち、新型コロナウイルス感染症の「 第6波 」から県民のいのちと医療、経済活動を守るよう求める緊急申し入れ

オミクロン株が猛威を振るい、新規陽性者数が高止まりしています。発熱外来に患者が押し寄せ、医療現場からは「診察開始と同時に、午前中の診療枠が埋まってしまう」「電話が次々とかかり、職員が疲弊している」と悲鳴があがっています。福岡県が行うPCR検査・抗原検査は公費負担で無料とされましたが、医師の診断は公費負担とされず、初・受診料等について窓口負担が発生し、受診をためらうケースも生まれています。福岡県が15日に行った発表では、入院中の2020人のうち 、福岡県が確保した専用病床以外に668人が入院しており、一般病床に影響を及ぼしています。少なくない医療機関が救急患者の受け入れを制限せざるをえず、総務省消防庁の調べでは、2月13日までの1週間で救急搬送困難事案が5740件と、5週連続過去最多を更新し、福岡市で109件、北九州市で95件となっています。自宅待機者は一時期5万人を超えました。自宅待機者への支援を行うために、保健所が持っている情報を提供できるようになりましたが、情報提供のための協定を結んだ自治体は約半数にとどまり、十分な支援が行き届いていません。

「第6波」は経済活動にも大きな打撃を与え、「営業に行っても『来るな』と言われる。借金の返済もできなくなり、破産手続きをしたい」との声が寄せられています。福岡県として、危機感を持ち、新型コロナウイルスの「第6波」から県民のいのちと医療、経済活動を守るため、以下の事項について緊急に申し入れを行います。

  1. 発熱外来を増やすために補助金の復活を国に求めること。発熱外来を開設している医療機関に対する補助を行うこと。
  2. 無料検査や自主検査で陽性となった県民や自覚症状のある県民が速やかに医師の診察を受け、療養や入院できる臨時の大規模医療施設を早急に設置すること。
  3. PCR検査・抗原検査に不可欠な、初・受診料などの診療費用について公費負担とするよう国に求めること 。あわせて、感染者と同居していて症状があれば、検査をせずに「陽性」とする「みなし陽性」についても、初・受診料などを公費負担とするよう国に求めること。
  4. 自宅待機者への支援を行うために、保健所が持っている情報を提供する協定をすべての自治体と結ぶこと。その際、自治体が自宅待機者への支援を拡充できるようにすること。
  5. 看護師の抜本的な処遇改善を行うこと。国の看護師処遇改善事業補助金について、昨年の期末手当などで処遇改善を行った医療機関も制度の対象とするよう国に求めること。
  6. 放課後児童支援員等処遇改善臨時特例事業について、対象となる要件が今年2月から賃金改善を行った事業者とされており、かつ国の事業が9月までとなっているにもかかわらず10月以降も賃金改善の水準を維持するよう求められていることから、「手続きに時間がなく、新年度からにしてほしい」「10月以降も継続してほしい」との声があがっている。事業の対象となる要件を、3月以降に賃金改善を行った事業者も含めるよう国に求めるとともに、事業を10月以降も継続するよう要望すること。
  7. 新型コロナウイルスにより、長期にわたって影響を受けている中小事業者への支援を拡充すること。鳥取県が事業者支援として、オミクロン株影響対策緊急応援金」を創設し、売り上げ規模に応じて1事業者当たり最大40万円を給付すると決めたように、国の事業復活支援金に上乗せを行うこと。
  8. 国や自治体が支給した協力金、支援金が事業収入とみなされることは、コロナ禍で苦境にあえぐ中小事業者の実態に合わない。全国民に支給された10万円の特別給付金と同様に、事業者に対する事業継続のための支援金について 課税対象から外すよう国に求めること。
  9. 「第 6 波」収束の見通しが立たないことから、本県の「避密の旅」キャンペーンについて予算の計上を見合わせること。国に対し、「GoToトラベル」事業を行わないよう要望すること。
  10. 医師や看護師等の国家試験について、コロナに感染した受験生のための追試が2年連続で行われていない。就職が先延ばしになることは本人にとっても社会にとっても損失であり、 医療機関の人員不足に拍車をかける恐れがある。2014年の看護師試験では大雪を理由に東京、宮城、愛知3都県で追試を実施している。医師や看護師等の国家試験について、追試を行うよう国に求めること。

新型コロナウイルス感染症感染者数の急激な上昇を受け、日本共産党福岡県議団は緊急の要望書を知事に提出しました。


新型コロナ「第6波」からいのちと暮らしを守る緊急要望

福岡県の新規感染者数は1月上旬から急増し、まん延防止等重点措置を適用する事態となりました。2月2日には、1日あたりでは過去最高となる5042人の新規陽性者が確認されました。2月2日時点での県の発表では、入院837人、宿泊療養者1,034人、自宅待機者41,064人、病床使用率は51.7%(2月1日)となっており、病床使用率が急上昇しています。福岡市では自宅療養の60代男性と連絡が取れなくなり、9日後に自宅で死亡している痛ましい事例が起こりました。救急搬送困難事案は、過去最高となり、コロナ感染者も一般の方も急変に対応できない恐れがあります。陽性者の増加にともない、濃厚接触者も増加し、休校や保育所の休園が相次ぐ中、医療介護従事者をはじめ、経済活動全体に影響が及んでいます。

これまでにない規模の感染拡大に、「保健所に電話してもつながらない」「自主検査で陽性となったが、病院に電話をしても断られ、医師の診断がもらえない」「学校で陽性者が出たが、キット不足で検査できず、判断のしようがなく休校にしている」「妻が陽性で自宅待機となり、夫は感染しないよう車中泊している」、病院からは「自主検査で陽性になった方からの電話が殺到しているが、発熱外来のキャパを超えており対応できない。電話で受診を断っている」との訴えがあり、早期の対応が強く求められています。

改めて、感染拡大の抑止と社会経済活動の両立をはかるために、以下の点について緊急に要請します。

  1. 診断を受けられない陽性者が多く存在すると考える。無料検査や自主検査で陽性となった県民が診断を受け、必要に応じて、療養できる大規模な臨時医療施設を早急に設置すること。
  2. 「保健所に電話がつながらない」という状況が続いている。保健所体制をさらに拡充し、自宅療養者に対する健康観察や相談体制を強めること。
  3. 検査キットの不足が深刻である。国に対し、医療機関への安定供給、無料検査、エッセンシャルワーカーに対する頻回検査、陽性者が出た場合のクラス全員検査などに対応できるだけの検査キットの量産を早急に行うよう強く求めること。あわせて、世田谷区では全戸に抗原検査キットを配布し、効果をあげている。全国的な取り組みとして行うよう求めること。
  4. ワクチン接種ができない子どもが通う学校、保育所、学童保育等で教員や職員の定期頻回検査を行うよう国に求めること。感染した子どもが出た場合には、該当する単位(クラス・学年)の子どもならびにその家族全員に検査を行うこと。
  5. 県が行う無料検査について周知を徹底するとともに、さらに小学校区に1か所以上など箇所数を増やし、迅速に受けられるようにすること。
  6. 小学校休業等対応助成金について周知し活用を促進すること。また、「使いにくい」という声が上がっており、必要な人に助成できていない実態があることから、1.保護者が希望すれば企業が必ず申請するよう制度上義務付けたり、2.保護者が個人で申請した場合に企業の協力がなくても申請を認めるよう、制度の抜本改正を国に求めること。
  7. 国に対し、発熱外来の補助制度を復活するよう、強く求めること。
  8. 県立高校の休校(学校閉鎖、学年閉鎖、学級閉鎖)は3分の1にのぼっている。山形県・和歌山県をはじめ20府県で全額公費負担一人一台タブレット等端末が実現している。本県でも休校時のオンライン授業が可能となるよう「一人一台端末」を全額公費で実現すること。
  9. 医師・看護師などの国家試験では、受験生が感染した場合には受験できないこととなっている。受験機会が失われれば、コロナ禍で看護師不足が指摘される中、医療現場にさらなる人手不足が生じることが懸念される。医師・看護師の国家試験について、救済措置として追試を実施するよう国に働きかけること。